計算方法と根拠

按分の考え方

前払した費用は、役務の提供を受ける期間に応じて、提供を受けた期間の費用にします。このツールは契約期間を月単位で数え、支払額を契約月数で割った月額を、開始月から順に各月の費用額として並べます。

当期と期末残高

開始月から決算月までに含まれる月数に月額をかけた額が当期の費用額、支払額からそれを引いた額が決算期末の前払費用の残高(翌期以降に回る額)です。契約期間が決算月より先に終わるときは、全額が当期に入ります。

1 年以内の特例について

国税庁の質疑応答によれば、法人税基本通達2-2-14の特例は、支払日から 1 年以内に提供を受ける役務の前払費用を、継続して適用することを条件に支払時の損金にできるものです。1 年を超える期間の分は対象外とされています。このツールは特例が使えるかの判定はせず、12 か月を超える月数を示すだけです。

使っている式

計算式
名前やっていること式
1 か月あたりの額(円未満切り捨て)支払額を契約月数で割り、円未満を切り捨てた額です。monthly = floor(amount / months)
開始月から決算月までの月数開始月から最初の決算月までに含まれる月数です(開始月を含む。決算月が開始月と同じなら 1 か月)。span = (settleMonth - startMonth + 12) % 12 + 1
当期に入る月数契約期間が決算月より先に終わるときは、契約月数までです。n1 = min(months, span)
当期に入る費用額契約期間がすべて当期に入るときは支払額の全額、そうでなければ月額に当期の月数をかけた額です。curr = if(n1 >= months, amount, monthly * n1)
当期に入る費用額(結果)開始月から決算月までの月割りの合計です。curr
決算期末の前払費用残高(結果)翌期以降に回る額です。支払額から当期の費用額を引いた額です。amount - curr
1 か月あたりの額(結果)支払額÷契約月数の円未満切り捨てです。monthly
最終月の額(結果)切り捨てた端数を最終月に加えた額です。amount - monthly * (months - 1)
当期に入る月数(結果)開始月から決算月まで(契約期間が先に終わればその月数まで)です。n1
12 か月を超える月数(結果)1 以上のとき、契約期間が 1 年を超えます。通達の特例の対象は支払日から 1 年以内に提供を受ける役務のため、特例が使えるかは税理士などに確認してください。max(0, months - 12)

期ごとの繰り返し計算

月ごとの費用額と前払費用の残高

契約の 1 か月目から最終月までの費用額と、その月末の前払費用の残りです(切り捨てた端数は最終月に加えます)。

期の数 = months。

式の記法: + - * / ^(べき乗)、かっこ、min / max / round / ceil / floor / pow / abs / sqrt、if(条件, 真のとき, 偽のとき)。round(x, 桁) は四捨五入、ceil は切り上げ、floor は切り捨てです。

設定値(定数)と出典

この計算では、税率や料金表などの外部の設定値は使っていません。数学的な定義の式だけで計算しています。

入力できる範囲

入力項目
項目範囲初期値
前払した支払額1〜10,000,000,000円120,000円
契約期間1〜60か月12か月
契約の開始月1〜12月4月
決算月1〜12月3月

結果は、同じ条件なら本サイトのどのページでも同じ数字になります(ページの数字も、計算ツールも同じ計算の仕組みで出しています)。

ご利用にあたって

  • 月の初日に始まる月単位の按分の概算です。月の途中で始まる契約の日割りには対応していません。月額の円未満は切り捨て、端数は最終月に加えます(通達の規定ではなく、このツールの前提です)。
  • 短期前払費用の特例が使えるかの判定や、税務処理の適法性の判断はしません。会計処理・税務の判断は、税理士などの専門家に確認してください。
  • 消費税の扱いや、役務の提供が均等でない契約は考慮していません。支払額は契約書や請求書の額を入れてください。